上げ膳据え膳

【漢字】上げ膳据え膳
【読み】あげぜんすえぜん
【意味】ご飯を用意してもらい後片づけから何から何まで人の世話になる。
【例文1】温泉旅行に来た母が、上げ膳据え膳で楽だわ~と言う。
【例文2】恥ずかしながら20歳まで上げ膳据え膳だった。
【例文3】旅館では上げ膳据え膳の待遇。

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上げ膳据え膳が良いと母は言いました

私と両親と姉で、家族旅行に行く事にしました。
旅行先は車で一時間ほどの場所にある温泉でしたが、久しぶりの家族旅行だったので、私は嬉しくて仕方ありませんでした。
宿に着いた私たちは、まず旅の疲れをいやす為に温泉に浸かる事にしたのです。
しばらくして夕方となり、楽しみにしていた豪華な夕食が登場しました。
私は普段食べ慣れない豪華な食事に舌鼓を打って、しばし幸せな時間を過ごしたのです。
夕食が済んでから、母がぽつりとこんな事を言いました。
「旅行中は上げ膳据え膳で良いわね」と言ったのです。
母は私たち家族の食事を、いつも一人で作ってくれています。
朝食、お昼のお弁当、夕食と、毎日毎日不平一つ言わずに作ってくれているのです。
また母は私たちが食べた食器の片づけも一人でしています。
私も父も姉も、母が片付をやってくれるので、いつもそれに甘えてしまっていました。
毎日毎日365日、料理を作って片付けると言うのは、大変骨が折れる作業です。
そんな思いをしている母のこの一言は、大変重みがありました。
それから私はいつも上げ膳据え膳で良い思いをさせてもらっていた事を母に謝罪して、出来るだけ料理を作るのを手伝ったり、食器を片付けたりするようになったのです。

旅の醍醐味は上げ膳据え膳?

旅が好きと言うほどではないですが、たまに地元から離れて宿に泊まるような旅行をします。
ひとりだったり友達とだったり(ひとりのほうが多い)、1泊くらいの小さい旅行が多いです。長い旅に出たいとはあまり思いません。そんなスケジュールは組めませんし。
旅の魅力のひとつが、行った先で食べる食事です。旅先ではなるべく普段しているような、コンビニで1食すますようなことはしないで、お店に立ち寄ったり宿で食事をします。ゴージャスな食事は頼まないのですが、いつもの食事よりだいぶ贅沢をしている気分になります。
宿では部屋まで食事を運んでくれたり食べ終わったタイミングを見計らってお皿や鍋を片付けてくれたり、お布団をしいてくれたりという至れり尽くせりなサービスをしてくれます。普段の生活では絶対にこういうことはされません。この”上げ膳据え膳”な状態が、旅の醍醐味かもしれないとこのごろ思います。
いつもだったらしなければならない食事の支度や布団干し、その他の家事や雑用から解放されたひとときを味わうのです。
でもこれは、ひとときだからこそ嬉しいのかもしれません。普段の日常があるからこそ楽しめるのが旅です。