三三五五
【漢字】三三五五
【読み】さんさんごご
【意味】元々集団グループだったのが、少人数に分かれて行動する。
【例文1】二次会が終わると三三五五で退散した。
【例文2】上司に気づかれぬよう三三五五で退席する。
【例文3】車に乗れないので三三五五に分かれる。
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「三三五五」は奇数で素数
「三三五五」とは少人数の人がバラバラに行く様子です。例えば最寄り駅に向かって歩く中高生です。まさしく三三五五に歩いています。二人、四人という偶数だと、バラバラに歩くという様子にはなりませんから、この奇数、三三五五はぴったりの比喩です。日本では、お祝い事に包む金封のお金は三万円、五万円と割り切れないという縁起を担いで奇数にすることが多いですよね。販売されているお土産品も奇数になっていることが多いです。昔から数の持つ意味にこだわる日本人ですが、ことのほか数字や数式にこだわる数学者を描いた小説があります。小川洋子さんの「博士の愛した数式」です。不幸な事故により、一日だけしか記憶が持たなくなった博士と子持ちのシングルマザー家政婦との交流を描いた作品です。博士はどんな数でも割り切ることのできない素数を好んでいて、次第に彼女もその世界に引き込まれていきます。素数の羅列、「厳かに暗闇を貫く幅も面積もない無限にのびてゆく一本の真実の直線」を心の中に描くことで、彼女は微かな安らぎすら感じるようになります。「君の利口な瞳を見開きなさい」という博士の言葉。昨日の記憶すらなく、目の前に起こることだけが真実であるということが、彼女にとってある種の救いになるのです。