鵜の真似をする烏
【漢字】鵜の真似をする烏
【読み】うのまねをするからす
【意味】鵜もカラスも黒い鳥で見た目は似ているが、カラスと違って鵜は潜水が得意である。技術のない者がマネをしても失敗するだけという意味。
【例文1】料理番組を見て初めて料理をしてみたが、鵜の真似をする烏だった。
【例文2】簡単に出来ると思ったが、鵜の真似をする烏だった。
【例文3】簡単にできっこないよ。鵜の真似をする烏だ。
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「鵜の真似をする烏」で考えるさまざまなこと 烏の知恵
鵜の真似をする烏ということわざがあります。鳥の鵜も烏も同じように黒い鳥ではありますが、鵜は長良川の鵜飼に代表されるように川魚を巧みに捕まえることができます。それに対して、烏は人間にとって有益な働きはまったくといっていいほどしません。
そのため、「鵜の真似をする烏 」というのは、「人まねをしてもうまくいかない」という意味で使われています。
それはそれでいいのですが、私はこの言葉を自分なりにいろいろ考えてみました。
一つは「適性」ということ。最近の研究で、烏の知能の高さが判明されています。烏には人間がびっくりするような知能があって、場合によっては人間並みの判断をすることも可能なのだとか。
そうだとすれば、別に烏は鵜の真似をする必要はありません。川魚など捕獲できなくても、高い知能を使って、よりかんたんなエサの捕獲をすることができるでしょう。
今、日本人に「鵜と烏と比べて、どちらが知能が高いか」と聞けば、圧倒的に「烏」という答えが多いに違いありません。
鵜は川魚を捕まえて、それを人間に提供することができるために、人間に重宝がられているだけです。
烏は、時には人間を利用して、自分に利があるような行動をするのです。そう考えると、明らかに烏の方に軍配が上がるように思えます。
「烏の真似をする鵜」と言った方が、今の私たちにはピンとくるのかもしれません。
鵜の真似をする烏
自身の能力をきちんと見極めずに他人の真似をして失敗してしまう事を鵜の真似をする烏と言います。どちらも羽の黒い鳥なのですが、鵜は水中へ潜る事に特化した鳥であり、烏にその能力は備わっていません。そんな烏が鵜の様に潜水しようものなら、まず溺れてしまうでしょう。烏は本来頭の良い鳥ですからそんな行為に及ぶとは思えませんが、もしそれを過信してやったら間違いなく沈没する運命が待っています。鵜は確かに空を飛べるみたいだし、潜水も出来る万能な鳥に見えますが、歩くのはヘタな鳥です。烏は潜水は出来ないけど鵜よりはうまく飛べると思うし歩きもお手の物です。それこそがそれぞれの得意分野であり、そこで大いに力を発揮出来ると思います。技術を磨く為の方法として上手い人の真似をするのは確かに理に叶っていますが、しかし本質を理解しないままそれを習得しようとするのはかなり難しい話だと思いますし、多くの時間と労力を費やしても然程の成果は期待できない気がします。自己満足の域で良いのであれば周りがとやかく言うのもどうかと思いますが、それがとても重要性の求められる事であるなら任せる訳には行きません。それはもはや真似をして失敗したでは済まない事になるからです。