国破れて山河あり
【漢字】国破れて山河あり
【読み】くにやぶれてさんがあり
【意味】乱戦で敗れても山や川などの自然は美しいままである。
【例文1】国破れて山河ありで森林が生い茂って癒される。とても戦いがあった場所だとは思えない。
【例文2】住宅地に変わっても並木道だけは国破れて山河ありだ。
【例文3】永遠に国破れて山河ありでありたい。
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国破れて山河ありでは生きていけない
大都市以外の農村部は自給自足で成り立っていたような大昔と今とでは状況が全く異なります。
国が破綻すれば即座に流通網は滞ることになり、食料を始めとする物資も電気水道などのインフラも不十分どころか壊滅します。
国破れて山河ありとはいいますが、領土だけで生きていけるほど現代人は野性味溢れる生命力など持ち合わせません。
金持ちは事前に状況を察知して既に国外に逃れ、残された大多数の市民は困惑するばかりです。
解決するには莫大な資金と長い時間が必要となるので、余程国力が有り余っていて乗っ取る腹づもりが十分な国でなければ手を出さないでしょう。
他人の不幸に点けこむ欲深な人間はいても、無償で救済しようなどというお人よしは大抵が力不足の貧乏人です。
哀れむにとどまってしまうのは、自分のことだけでも精一杯な人がほとんどなので責めることはできません。
組織が大きければ大きいほどに、ひとたび瓦解すれば再興することは容易でないのは当然です。
本格的に社会構造が瓦解する前、今この瞬間からでも大掛かりな修繕は必要です。
ことあるごとに政治が悪い、社会が悪いと悪態をつく人は多いですが、真剣に状況を改善しようと考えている人は少ないように見えます。
政治や社会の構造なんて難しいことは全部人任せなどという怠惰な人ばかりでは、まともな政治家が育つはずもありません。
せめて民主主義国家という恵まれた国に生まれた特権を生かして、己のことは自身で決めるという気概をもって欲しいものです。