胸に手を当てる

【漢字】胸に手を当てる
【読み】むねにてをあてる
【意味】自分の言動を振り返る。反省を促す意味が込められている。
【例文1】自業自得だ。今までの言動を胸に手を当てて考えてみろ。
【例文2】なぜ営業成績が振るわないのか胸に手を当てる。
【例文3】フラれた原因を胸に手を当てる。

胸に手を当てるをテーマにした記事

じっくり過去を振り返ることの重要性について

胸に手を当てるという意味は、過去をじっくりと振り返るという意味が込められています。
この振り返りは何事も振り返るには非常に重要なことです。
問題が発生したことに対して、その原因を分析し、対策を施さなければ、再度同じ問題が発生してしまいます。
例えばその対策を怠った例は、企業における不正会計の処理や政治家の汚職といった問題です。
これらの問題は、毎度のことのように発生してしまう内容ですが、なぜ同じようなことが繰り返し発生してしまうのでしょうか。
1番の理由はやはり、振り返りがきちんとなされていないためです。
政治家による汚職や企業における不正操作によって責任を問われた人物は、辞めるだけで、その後にそのような問題が起きないように対策をしているでしょうか。
胸に手を当てることを省き、悪者が去るだけという、一種の臭い物に蓋をする、水に流すといったことばかりしているように思えてなりません。
特に企業における問題は、その企業に勤めている方にとっても大きなダメージを与えてしまいます。
リストラなど、全く関係のない従業員の首を切られてしまうといった、本末転倒なことも実際には発生しています。
企業ブランドを守るためなのかどうか定かではありませんが、悪い内容については胸に手を当て、振り返りすることがいかに重要であるかの事例です。

胸に手を当てて考えた、わたしの転職体験談

これはわたしが転職を決心したときの話です。
わたしは当時、演劇の劇団で働いていて、この仕事こそわたしの天職だ!と誇りを持っていました。
仕事は生活費を稼ぐためだと割り切り、好きやことや趣味・関心とは全く関係のない仕事をしている人が多い中で、好きな仕事をして給料ももらえる自分は恵まれている、だからこそ人よりももっとがんばって働かなくてはいけないのだとつねに自分に言い聞かせていました。
しかし、キャリアを重ねるにつれて仕事量がかなり多くなり、また、責任の仕事も増えてきたために、いつも夜中まで仕事をしている状態になっていきました。
仕事って何でもそうだと思うのですが、やろうと思えばいくらでもやれるというか、やろうと思えばいくらでもやることがあるんですよね。
みんなが早々に仕事を切り上げて帰っていく中、ひとりで仕事をしている孤独感、そしてそれだけやっても誰もみてくれない虚しさが募って、ある日、突然身体が動かなくなりました。
メンタルクリニックへ行き休職するよう告げられ、半年間、休職しました。あれほど自分の天職だと思っていた気持ちは消え、無気力になりました。
時が経ち、少し自分で考えが整理できるようになった頃、胸に手を当ててよく考えてみました。
過去のことを振り返るうち、もしかしたら、わたしは自分を励ますために、この仕事を天職だと思いこむようにしていたのではないかという思いがわいてきて、いまのまま復職してもいい結果にはならないだろうと落ち着いて考えを出しました。
そしてそのまま退職し、違う業種へ転職しましたが、いまはそうしてよかったと思っています。