手前味噌

【漢字】手前味噌
【読み】てまえみそ
【意味】自分が作った物を自分で褒める。
【例文1】自分で言うのも何だが、日曜大工は手前味噌だ。
【例文2】手前味噌だが、自信作だ。
【例文3】手前味噌ながら上出来だ。

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謙遜しながらしっかり自己主張している大人な言葉「手前味噌」

ことわざや昔ながらの言い回しには、子どもや学生は使わない「大人な言葉」があるのではないでしょうか。社会人や結婚して所帯を持ったような大人でなければ、まず使うことのない用語です。
その一つが「手前味噌」。子どもはもちろん、成人していても学生はまず使うことはありません。就活の面接で使う学生は稀にいるかもしれませんが、それは就活の面接という特殊なシーンだからと考えていいでしょう。
日常の会話で「手前味噌ながら」というような話し方をする学生はかなりレアにちがいありません。
この言葉の「手前」というのは「自家製」という意味。「自家製の味噌を自慢する」というところから生まれた言葉のようです。
要は自慢をしているわけですが、そこに日本人らしい謙譲の美徳が隠されているのがこの言葉の特色と言っていいでしょう。「自慢話のようになって申し訳ありませんが」というニュアンスが「手前味噌ながら」という言い回しにあるのです。
「これから自分のする話は自慢話に聞こえるかもしれません。申し訳ありませんね」と謙遜した前置きをしたあとで、実際に自慢話をするわけです。
営業マンが自社製品を説明するときに、「手前味噌ではありますが」という場合、その後にはその製品の「ウリ」のポイントが来るわけです。「他社はまだ開発できていません」と言うように、自社製品を強くアピールするわけです。
謙遜しているように見えて、実はしっかり自己主張する大人な言葉、それが「手前味噌」ということになるでしょう。