他人行儀
【漢字】他人行儀
【読み】たにんぎょうぎ
【意味】親しい間柄なのによそよそしい態度を取る。
【例文1】他人行儀だな。言ってくれれば貸してやったのに。
【例文2】おいおい他人行儀な言い方はよせよ。
【例文3】申し訳けなくて他人行儀な態度を取る。
他人行儀をテーマにした記事
他人行儀な話し方
私は子どもの頃から電話での話し方は、どんなに親しい間柄でも他人行儀な挨拶をしてきました。
それは自分では自然なことなのですが、周りの人からすると不自然に感じてしまうようです。
家族との電話でも丁寧語を使います。
「よろしくね」ではなく、「よろしくお願います」などです。
これが当たり前だという人も中にはいますが、多くの人は「子どもが家族に対して丁寧語を使うのはおかしい」と言いました。
確かに子どものうちから家族に丁寧語で話すのは違和感を覚える人もいるかもしれません。
家では家族に対して、よほどの何かがない限りは丁寧語で会話をすることはありません。
しかし、電話に限っては家族でもつい丁寧語を使ってしまいます。
その傾向は手紙やメールなどでも同じことです。
面と向かって会話をする以外では、なぜか丁寧語を使ってしまうのです。
今は大人になったので、家族間での丁寧語でのやり取りは不自然ではなくなったと思います。
しかし、子どものうちはやはり他人行儀に思われても仕方がないのかもしれません。
私の知るところで子どもが家族に丁寧語で話しているのは、上流家庭の裕福なお子様くらいです。
どんな間柄でも丁寧語で話すことは、たとえ他人行儀にとられても良いことだと思います。
逆に汚い言葉使いはできるだけ避けたいものです。
親密なはずなのに他人行儀な感じになってしまう
自分と親しい間柄の人なのに、なんとなく他人行儀な関係の人はいませんか。今はそういう相手がいなくとも、もしかすると過去にそう関係の人がいた、という人もいると思います。もしくは反対に、相手は自分に親しくしてくれるし親密な関係として接してくれているのに、自分は他人行儀な態度をとってしまう場合があるかもしれません。ですが他人行儀な態度をとることも、仕方ないことだと思います。
人と人との関係性というのは、とても繊細なものです。自分にとっては仲良くしたい人であっても、相手にとっての自分は、あまり親密になりたくない人間の可能性だってあるでしょう。意外と人間というのは、相手の気持ちを汲み取れないときだってあるのです。ですから『自分が仲良いと感じている人』だとしても、相手も同様の仲だと感じていると断定できないのです。けれど自分がそれを察することができない場合、「相手はなぜ他人行儀なのだろう」と感じてしまうこともあるでしょう。もしくは自分はあえて他人行儀で接しているのに、やたら相手が自分と関わりたがる場合、相手も「なぜこんなに他人行儀なのだろう」と疑問に思っているかもしれません。
他人行儀になるということは、どこかしらで距離感を計り損ねている可能性があるとも考えられます。人間関係とはそれくらい繊細で、なおかつ複雑だと言えるのではないでしょうか。