歯の根が合わない

【漢字】歯の根が合わない
【読み】はのねがあわない
【意味】寒さや恐怖で震えが止まらない様子。
【例文1】南国育ちで東北の寒さは歯の根が合わない。
【例文2】火災現場を目の当たりにして歯の根が合わない。
【例文3】濁流に飲まれ歯の根が合わない。

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歯の根が合わないような体験

あまりに声も出せないほどの恐怖に遭遇したとき、人はガタガタと震えてしまうものです。このように歯の根が合わないような体験をしたことがある人も、きっとたくさんいるでしょう。もし今はそうした体験がない人であっても、いずれはそういう場面に直面することもあると考えられます。

とはいえ、たとえば自然災害の話をされても、自分の身の回りでそれが起きるだろうとは誰も想像しません。どこかの国で恐ろしい事件が起きても、同様の事件が自分の身に降りかかるとは、ほとんどの人は想像しないことでしょう。ですがどんな人であっても、自分の予想や想像を上回る出来事に遭遇する可能性は、充分にあるのです。けれど不思議なことに普段からそれを意識している人は、ほぼいないと言っても良いのではありませんか。もちろん中には災害時に備えて、家に備蓄や避難道具を置いている人もいるでしょう。しかしそれは極めて少数派ではないでしょうか。

未来は『絶対に安全』だとは言い切れません。いつどこで何が起こるか、誰にも分からないものです。それでも人は「自分に限ってそんなことは起きないだろう」と思ってしまうものなのです。かといっていつも意識していると、それはそれで神経を張り詰めて疲れてしまいますから、たまにで良いですから『予想を上回る出来事が起こる可能性』があることを、意識してみてはどうでしょうか。

「歯の根が合わない」ような恐怖

普通の生活をしている限り、人はあまり「歯の根が合わない」ような恐怖を感じるということはないと思います。
テレビの犯罪に関するニュースや事件の再現ドラマで、実際に命が危険にさらされるような体験をした人が、その時のことを語るときには、まさに「歯の根が合わない」ような恐怖を感じたと言います。
日本国内の事件では、何人もの人を殺して来た人が、自分の隣人として引っ越して来たように装い、突然襲い掛かってきたという話をしている女性がいました。
自分も殺されかけたけれど、息を吹き返してから再び殺されないように話し続けたのだとか。
彼女のこの機転が犯人を落ち着かせて、殺されずに済んだのでした。
外国でも、たくさんの人がアウシュビッツに送られて命を奪われたジュイッシュ(ユダヤ人)の人々は、何とかその怖ろしいヒットラーの手から逃れようとしたそうです。
その命を一人でも多く救いたいと、自分のできる限りのことを尽くしたのが日本人の杉原千畝さんでした。
今でもそのことをジュイッシュの人たちは忘れずにいるそうです。
同じ日本人として、たいへん誇らしい気持ちになります。
こうした博愛の気持ちを日本人として持ち続けなくてはならないと思います。

交通事故になると歯の根が合わないほどPTSDになってしまいます

道路を走っていて交通事故に遭ったことあるのですが、目の前の車と衝突して怪我をしてしまいました。病院に運ばれてその後は入院しました。入院しているときは衝突の凄さが忘れられなくて、歯の根が合わないほど震え、衝突の恐怖をベッドの上で何度も思い出していました。一種のPTSDになってしまっている状態でした。PTSDとは心的外傷後ストレス障害のことで、歯の根が合わない状況とよく良く似ていると思います。寝れば脳がリセットしていってくれるので、だんだんと歯の根が合わない震えから解放へと向かっていきます。退院するころになると歯の根が合わないは消えていき、だんだんと普通の状態に戻りました。しかし外に出たときです。車が走っているのを見た瞬間、歯の根が合わない状況に戻ってしまいました。足が前に進まず事故の恐怖が脳裏の蘇ってくるのです。医師に診断してもらったらPTSDが再発していました。歩道を歩いていても車の音が聞こえるだけで怖くなり、歩道から最も遠い建物側をわざわざ歩いていました。信号を待っているときでも車が突っ込んでくるのではないかと思うほど警戒心が強くなり、信号から離れて待つようになりました。歯の根が合わないのは時間が経つほど遠のいていきます。事故から1年ぐらい経つと自然と車が目の前を通っても大丈夫なようになってきました。PTSDが回復すると歯の根が合わないのは何だったんだろうと思います。