涙腺が緩む
【漢字】涙腺が緩む
【読み】るいせんがゆるむ
【意味】涙もろくなる。
【例文1】厳格な父が結婚式の時だけ涙腺が緩む。
【例文2】我が子の成人式姿に涙腺が緩む。
【例文3】年を取ると涙腺が緩む。
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歳をとると涙腺が緩むのは本当か
思わず涙がこぼれてしまったりする場合には「涙腺が緩む」という言葉が使われたりします。
とはいえ涙腺を意識的に閉めるようなことはもちろんできません。
涙腺が詰まってしまう「涙道閉塞」や、逆に涙が止まらなくなってしまう「涙流症」などという症状は存在しますが、そのような病的な症状以外でも、歳を重ねることで涙腺が緩む、つまり涙もろくなってしまうことはあるようです。
これには長い年月を生きたことによる経験が関係しているのではないかと言われています。
経験を重ねることにより、共感できることが増えていくのです。
「感動」は心が動くと書きます。
この心を動かすためには「共感」が重要なポイントになるのではと考えます。
例えば甲子園を見ていて涙する若い人は、自分も野球部で甲子園を目指した経験があることで共感したり、そうでなくとも部活動を頑張ったことで共感するのだと思います。
しかしある程度の歳をとった方であると自分の若い頃の経験だけでなく、息子がいる場合には息子を見る親の目線で共感したりと、人生でさまざまなことを経験していくことで共感するポイントが増えていくのだと思います。
歳をとることで共感のポイントが増え、共感が感動を呼び、その結果若い頃は泣かないような人でも涙腺が緩んでしまうということは、むしろ自然なことだと言えそうです。
涙腺が緩むのは経験を重ねてきた証
若い時は自分のことで精一杯で自分のことを本当の意味で振り返る機会というのは実は非常に少ない気がします。しかし、歳を重ねるにつれ、独り身であったものが結婚し伴侶と共に時間を過ごし、子供が産まれ家庭をもち、そしてその子供たちが巣立っていくという一連の過程を経験してきた大人になった自分をふと振り返ったとき、以前と比較すると何とも複雑な感情が入り混じった人間に成長してしまったということに気付くときがくることでしょう。
このような”自分だけでなく他者と密接に交わりあいながら得た経験”があるがゆえ、大人になればなるほど様々な場面で涙腺が緩みやすくなるのでしょう。人生の過程で幸も不幸もいっぱい経験してきたからこその結果です。若い時は自分中心であるがゆえ、他者への思いやりや経験がどうしても不足してしまいがちです。これが大人に成長し、まるい人格に形成された人へと移り変わった時点で感謝・労い・寛容の幅が大きくなるため、同時に感受性も増し、様々なことに感動・感謝し、涙腺も緩みやすくなるのです。
つまり、涙腺が緩むという時期が来たとすると、それはあなた自身が大きく成長した証と言えるのではないでしょうか。大いに喜ばしいことなのです。