創業は易く守成は難し
【漢字】創業は易く守成は難し
【読み】そうぎょうはやすくしゅせいはかたし
【意味】新しく事業を興すことより、前事業を受け継いで守り続けていく方が難しいという教え。
【例文1】曾祖父の代からの会社を引き継ぐのは創業は易く守成は難しでプレッシャーもある。
【例文2】3代目というだけで創業は易く守成は難し。
【例文3】創業は易く守成は難しと言われていたが、海外にも進出するまでに拡張した。
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「創業は易く守成は難し」は不変の理
「創業は易く守成は難し」とは「事業を興す創業はたやすいが、その後の事業を保ち守のっていくことは難しい」と文字通りの意味です。これは最近の言葉ではありません。西暦618年に李淵によって唐が建国され、二代目の太宗が国土を拡大し、貞観の治(じょうがんのち)と呼ばれるほどの統治を行いました。中央と地方は緊密に結ばれ行政機関が整備され均田制により農民に租庸調の税金がかけられ、税収も安定した平安な時代です。その頃、唐の呉競という人が編纂した10巻に及ぶ書物、「貞観政要」に載っている言葉なのです。「貞観政要」は太平の世であった貞観時代を作りあげた太宗が群臣と政治をする上での得失にについて問答したものを集録し、政りごとを行うに肝要なことは何かを説いた書物です。その中で魏徴が口にした言葉とされています。そのような政治の道について記した書物を残すほどの人物だからこそ、貞観の治を行うことができたのでしょう。この「創業は易く守成は難し」の言葉が少しも色あせず、今も私たちの言葉の端に上るのは、これが経営の不変の理だからと言えます。日本でもベンチャー企業がもてはやされ、企業の資本金制度が大幅に緩和され、起業することがとても容易くなりましたが、では5年後10年後に、その会社が残っているかというとほんのひとにぎりの会社しか存在しません。それだけ企業間の競争が激しく、時代の流れも速いと言えましょう。まさに「創業は易く守成は難し」なのです。