盧生の夢

【漢字】盧生の夢
【読み】ろせいのゆめ
【意味】人の人生ははかないものである。
【例文1】多店舗展開した飲食業も今や皿洗いのバイトで盧生の夢。
【例文2】経営がうまくいかず盧生の夢だ。
【例文3】孤独で盧生の夢だ。

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「盧生の夢」とは

「盧生の夢」は「邯鄲の夢」、「邯鄲の枕」とも言われます。「人の世の栄枯盛衰のはかないこと」を示しています。これは李泌の「枕中記」という話に出てくる主人公の名前が盧生。その盧生という青年が都で一旗あげようと田舎から邯鄲という都市(今の中国河北省南部)を目指します。疲れたので少し休もうと茶店に入ったところ、そこで出会った老人からマクラを貸してもらって眠ってしまいます。枕の中に誘われるように眠りについた盧生は夢の中で次第に出世し、地位も名誉も財産も持ち、美しい妻や5人の子どもに囲まれ、大きな邸宅に住むという成功物語を見ていました。が、ふいに誰かが自分を呼ぶ声が聞こえ、その声で若者は目を覚まします。その途端、今まで見ていた何もかもが消えうせ、みすぼらしい身なりで元のままの自分がいました。盧生は驚きましたが、老人は盧生が見ていたものすべてをわかっていました。盧生は自分が今見ていた夢は、ただ粟が煮えるまで間のことにすぎなかったのかと、彼は自分の抱いていた夢のはかなさに気がつき、邯鄲に行くのをやめて故郷に戻ったという話から派生した言葉なのです。このお話も高校生の古典の教材に取り上げられる、オーソドックスな話なのでご存知の方も多いと思います。