蟷螂の斧
【漢字】蟷螂の斧
【読み】とうろうのおの
【意味】蟷螂とはカマキリのことで前脚を上げて大きいものに向かうことから、自分の力も顧みず、強者に立ち向かっていく様子。
【例文1】人生のパートナーは蟷螂の斧がいい。
【例文2】不良グループから絡まれている所を助てくれた彼は、蟷螂の斧で頼もしかった。
【例文3】蟷螂の斧が結婚の決め手となった。
蟷螂の斧をテーマにした記事
蟷螂の斧より、たぶん蟹爪の方が痛かったです。
蟷螂(とうろう:カマキリのこと)が車輪に向かって斧を振りかざす様から、身の程を知らず強大な敵に立ち向かうことを「蟷螂の斧」と表現します。
子どもの頃、カマキリを飼っていたことがあったのですが、その凶悪な性質と見た目には恐怖すらしたものです。
まず、ふ菓子のような卵から生まれるのですが、いきなり共食いを始めます。
手ごろな餌があればよいのですが、蟻にすら食い殺されかねない弱さが最初なので一緒に生まれた兄弟姉妹がまず餌です。
動けば魚肉にでも襲いかかって食べるという話を聞いたのは後のことです。
百匹以上が一度に生まれても、結局生き残るの数匹程度です。
餌となるバッタは近所の草むらから探して捕獲し、籠の中に放り込みました。
外殻が硬いヒシバッタなどは捕食が難しいのか見向きもしませんでした。
軟らかそうなバッタに対しては旺盛な食欲をみせ、バリバリと食べていました。
今考えてみれば、カマキリの捕食行動より餌を与えている私の方が残酷に思えます。
蟹は海岸に行ったときに偶然見つけることがあり、初めて見る生き物に好奇心を持ち、ハサミで指をはさまれる痛みもさして苦になりませんでした。
実際、カニには指がへこむほどに強く挟まれたのですが、血が出るほどでもなかったので気にも留めなかったです。
ヒシバッタに手を出さないカマキリの力はどう考えてもカニ以下なのでしょうけれど、他の生き物を生きたまま捕食する光景は強く心に刻まれています。