住めば都

【漢字】住めば都
【読み】すめばみやこ
【意味】どんなへんぴな場所でも住み慣れれば良い所に思えてくる。
【例文1】赴任当初はこんな田舎いやだったが、住めば都だ。
【例文2】都会育ちから田舎暮らしになったが、住めば都になるといいが。
【例文3】どこに行ったって住めば都。

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戸惑うのは最初のうちだけ、住めば都を実感しています

地元や実家が大好き、という人もいるかもしれませんが、
私自身はその逆で、早く実家を出て一人暮らしをしたい、そんな気持ちの強い子どもでした。
町に人が多くて歩きにくくても、窓の外が明るすぎて眠りにくくても、
そんなことは最初のうちだけ、住めば都と感じるに違いない、そう思っていたし、
実際、そんな環境の違いにはすぐに慣れました。
「たまには連絡しなさい」と、実家の家族に叱られるほどに、
地元を忘れ、新しい土地での生活を満喫できていたのです。
その経験があったからか、他県に住む男性と偶然出会い、
結婚することになったときにも、特に不安は感じませんでした。
就職したときのような若さを失い、適応力も落ちているかもしれませんが、
海外暮らしが始まるならまだしも、私が嫁ぐのは、同じ日本国内なのです。
嫁いだばかりの頃には、町行く車の運転の荒さや、常に怒っているかのような口調に、少々戸惑い、やっていけるだろうかと不安にも感じました。
しかし、10年たった今、やはり住めば都で、運転の荒さもその町らしさと認められるようになり、常に叱られているかのような厳しい口調も、親しみのこもった表現と感じられ、逆に優しく話しかけられると、物足りなく感じるようになりました。

住めば都。生活に慣れると、不便ではない。

私の住んでいる地域は、昔は施設しかない場所であります。その施設の周りには完全に空き地になっていて何にもないところ・・。
私はその土地を知った時はその施設に通っていて、まぁそこに住むことなんて全く考えてもいなかったですが。
その施設とは精神科の病院とグループホームです。
昔は、治安の関係や差別として施設は隔離するものとされていました。
昔から病院に通院していた自分も差別していたし、通ってた事で差別されていました。
しかし、自分の病状が、悪化し、入退院を繰り返して家族とも絶縁したり色々あって、今はその地域の横のアパートを借りています。
しかも、リハビリの一環として病院でアルバイトもしています。
当初は精神科の患者や病院のスタッフに絡まれて、しんどかったのですが、だんだん慣れてきました。病棟内でも声をかけられています。
周りも、何もないところだったのがコンビニやスーパー、はたまた保育園(私は関係はないですが)など、色々な建物が建っています。
友達にここを説明すると、住みたくないといいますが、私には今は住めば都と思い気楽な人生を送っています。
病院に長期入院している患者って不便違うのかなあ?と私は思いますが彼等もそこが住めば都なのかなあ?と思いながら病棟内でアルバイトしています。

どこだって、住めば都

田舎育ちの私は、18歳の時、父親とケンカをして、家を飛び出し、都会と言われる、大阪、東京などいろいろな場所で生活したました。しかし、気が付いたのです。歳とともに、あの大嫌いな、田舎に近づいているでは、ありませんか、10年前はフェリーでしか行けない島、数年前には、周りに何も無い(コンビニすら無い、夜になると、イノシシ、シカなどの動物が、当たり前のように出てくる)町、今思えば、よく住んでたなぁと、我ながら感心します。今現在は、あれだけ、田舎が嫌いだったのに、地元に居るのです。絶対に、帰らないと決めたのに、自分自身不思議ですが、子供の頃見た景色と全然違うのです、もちろん、田舎なのですが、田舎なりに、色々立ち並び昔のイメージが無いのです。世の中の流れでしょうか、ビックリする事に、昔程隣近所の付き合いが無いのです。昔の知り合いさえ覚えていません。それが逆に、新鮮で心地いい。若き時は、「住めば都=都会に住む」と、思っていましたが、歳を重ね分かって来ました、都会だとか、田舎だとか、関係無いのです。自分自身が、ストレスを感じず、生きていける場所、それこそが、「住めば都」になるのではなかろうか。田舎暮らしも捨てたもんじゃ無いと、実感する、今日この頃です。