梨のつぶて
【漢字】梨のつぶて
【読み】なしのつぶて
【意味】つぶてとは小石をいう。小石を投げても跳ね返らないことから、手紙や連絡の返事がない時に使う。
【例文1】実家を離れて暮らす息子が梨のつぶてだ。
【例文2】男の子はマメに連絡をしない梨のつぶてだ。
【例文3】遠距離恋愛になり梨のつぶてとなる。
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「梨のつぶてとあたりめ」粋な日本語の語源
梨の礫の語源がとても面白かった記憶があります。日本語の粋とでもいった感じです。礫とは小石のことでそれを投げても返ってこないことから返事がないことを梨の礫というようになりました。返事が無いということで本来は無しの礫だったのですが、意味的におかしくなるので無しを果物の梨という漢字に当てたのだそうです。なのでkの慣用句には梨は音だけしか関係ないのですね。日本語では良く縁起の良くない漢字や言葉には他の縁起の良い感じを当てるということが良くあります。するめいかの「あたりめ」の名前の由来もそうです。もともと賭け事の合間に食べていた「するめいか」です。この「する」という言葉がお金を磨る=使い果たすという意味に聴こえてしまい何事も縁起を担ぐ勝負の世界では嫌がられていたのです。ならばいっそのこと磨るではなく当たりに変えてしまおうという無理なりな感じで、する・め→あたり・めになりました。言葉の語源っていうのは本当に面白いと思います。特に日本語にはそうった由来がある言葉が多いと思います。せっかくこういった粋な言葉がたくさんある国に生まれたのですから日本語の語彙力をつけていきたいと思います。何でもかんでも「ヤバイ!」で表現していてはダメだなと思います。
梨のつぶてって本当に梨を投げるのですか
連絡に対してまったく返事が帰ってこない状況をさして「梨のつぶて」と言うわけですが、実際に梨を投げつける人など存在するはずもありません。
西洋梨であればべしゃりと潰れそうですし、日本梨でも多量の水分でばしゃりと飛び散って大変そうです。
そもそも高級くだもの(だと私は思っています)を放り投げる心が理解できません。
などと1人で思っていたのですが、実のところはまったくの筋違いな心配でした。
梨と無しをかけたダジャレ、というのがこの言葉の成り立ちのようです。
一応納得できる理屈ですが、何となく釈然としません。
食べ物は大事にあつかうものと子供の頃から何の疑いもなく思っていたためでしょうか。
投げつけたのが柿であればサルカニ合戦勃発です。
外国にあるトマトやオレンジをぶつけ合うお祭りも、どんな理由があっても勿体無いという感想が先にたってしまいます。
節分の豆まきは仕様がないにしても、アレは後でしっかり回収して食べるのですから例外と言えるでしょう。
返事がないを別の表現で表したいならば、音沙汰がないで十分だと思います。
メールによる連絡が一般に普及している現在ならば、既読がつかないことを気にすることはそれなりに発生します。
そのような場合は、返事をしないという選択をとったこともある意味一種の返答と受け取ることになりかねません。
礼儀として取りあえずは受け取ったことを知らせるメールは送るべきでしょう。