水が入る

【漢字】水が入る
【読み】みずがはいる
【意味】相撲の組み合いで勝負がつかない状態が続くと一時中断する。
【例文1】両者互角の戦いで決着がつかず水が入る。
【例文2】水が入った後の勝負も見ものだ。
【例文3】両者一歩も譲らず水が入る。

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白熱した熱戦に水が入るとちょっと白けてしまいます

相撲で取り組みが長時間にわたり動きがない状態が続くと行司が水入りを宣言して勝負を一時中断させることがあります。
守勢にまわって耐えていたほうからすれば、攻勢にある対戦相手が回復して攻めて来るのですから堪ったものではないはずです。
興行という側面がある以上、いたずらに勝負が長引くことは好ましくないのでしょうけれど何か釈然としないものが残ります。
観客としては何者にも介されない一対一の勝負を見たいと思うのが普通でしょう。
一瞬の隙も許されない一新いったいの攻防にこそ勝負事の醍醐味があるはずです。
水が入ると勝負の途中で制止させられ、十分な休憩という不純物を混ぜ込まれ、元の位置と元の体勢を再現して試合再開されても今ひとつ物足りなさを感じてしまいます。
試合の当事者や開催者の思惑とは全く無関係な水入りが存在するのは仕方のないことでしょう。
高校野球など屋外競技の宿命で天候によっては試合が続行不可能になりなます。
土砂降りの雨が降れば、文字通りに物理的な水入りで勝負は流されてしまいます。
どの程度で中止になるかの見極めが必要になるのですが、勝ってる方は続行を願い負けてる方は中止を願うという実に複雑な心境で試合が進められます。
無理矢理に全校生徒を集めて応援させたりしている場合などは特に思い入れなどない生徒がほとんどです。
散々に泥仕合をして結局雨天中止になるという何とも虚しい応援合戦をした経験から言えば、応援は心底興味がある者に限らせて欲しいと切実に訴えたいです。
いっそのこと水入らずで関係者のみによる試合をしてもよいのではないかとすら思ってしまった学生時代の記憶です。

水が入る

「水が入る」は「水入り」と言ったりもしますが、元は相撲の一番で中々勝負が決まらず組み合ったまま双方動けなくなった所で、行司さんが勝負を一旦中断させて一息着かせる時に水分を取る所からそう呼ぶ様になったみたいで、休憩後は再度組んでいた形に戻し、取り組みを再開するという一連の流れがあります。本来はいわゆる「コーヒーブレイク」寄りの意味であったのですが、近年転じて邪魔が入る的な使い方もあるみたいです。ですので他の野外スポーツでは、雨天による試合の順延を水入りという様です。そうなると場合によっては「水を差す」を使っても同じ意味になってしまうケースも出てきて、何だかややこしい事に思えて来ます。双方譲らず、良い戦いを繰り広げ中々勝負がつかない状態を変化させる周りの配慮でもあるので、やはりそれを上手く見極める勝負勘の様なものが判断する側にも求められます。一つ間違うと折角の好勝負がどちらかに有利に働く可能性が出て来ますし、勝負自体が題無しになりかねません。そうなるとまさに「水が入る」ではなく「水を差す」と言えるでしょう。程良いタイミングで一息を入れ、対峙する者同士がまた好勝負を繰り広げてこそ「水が入る」意義があると思います。