芽が出る

【漢字】芽が出る
【読み】めがでる
【意味】好機がやってくる。成功のきざしが見えてくる。
【例文1】ラジオ番組出演が決まり、やっと芽が出る。
【例文2】連載のオファーがきてやっと芽が出る。
【例文3】賞を取り作家として芽が出る。

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今川氏真の「芽が出る」瞬間とは

「芽が出る」とは「草木の芽が萌え出る、幸福や成功のチャンスがめぐってくる。目がでる」ことです。戦国時代の名家、今川家。武家の家としては珍しく、京都の貴族との繋がりを大事にし、都の洗練された文化や風習の会得のために、わざわざ都から先生を呼び、子どもたちを教育していました。
ところが桶狭間の戦いで敗れると、今川家の嫡男、今川氏真は住むところも失います。困った氏真は家宝の茶道具を織田信長に献上するという名目で、織田信長に面会する約束を取り付けます。そこで信長に言いつけられたのは、「京都の貴族と蹴鞠大会を催すので、そこで蹴鞠を披露せよ」。今川氏真は信長の目の前で見事な蹴鞠を披露し、信長に身柄保証をしてもらえることになります。が、ほどなく信長は本能寺の変で命を落とします。氏真は今度は、長らく今川家に人質として暮らしていた徳川家康の配下に入ることで、今川家の存続を図ります。その後、天下を取った家康は、朝廷ともうまく付き合っていくことが必要となりました。氏真は、自分が身に着けていた都の文化や慣習などを、子どもたちにも同じように教育しておりましたし、貴族との繋がりも大事にしておりましたので、家康に対し、自分の子どもたちを朝廷や貴族たちとの調整役として推挙し採用されます。今川氏真の長年の努力が実を結び、「芽が出た」瞬間でした。