股に掛ける

【漢字】股に掛ける
【読み】またにかける
【意味】世界各地を巡ることで、商売や活躍が広範囲に渡っているという意味。
【例文1】世界を股に掛けて活躍した選手。
【例文2】世界を股に掛ける職業に就く。
【例文3】ネットの普及で世界を股に掛ける。

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股に掛ける範囲と許容される表現についての考察

世界を股に掛ける、七つの海を股に掛けるは言い回しとしても結構よく聞く機会があります。
七つの海は、南北のそれぞれの太平洋・大西洋と北極海・南極海・インド洋で合計7つですが、北極海や南極海までわざわざ行く人がいるでしょうか。
調べてみたところ時代によって七つの海は定義が異なるようで、中世のヨーロッパでは大西洋・地中海・黒海・カスピ海・紅海・ペルシャ湾・インド洋で七つの海だったそうです。
ここで疑問ですが、広く各地を移動することを「股に掛ける」と表現するわけですが、どの程度の範囲というか広さがあれば使える表現なのでしょう。
範囲を少しずつ狭めていけば何となく分りそうなのでやってみます。
「日本全国を股に掛けて商いをする」
これは世界規模から比べるとかなり狭く感じられますが、日本語しか話せない私からすれば移動できる全ての範囲を意味するくらいですから十分に許容範囲です。
「関東一円を股に掛けて」
さらに範囲を絞ってみましたが、居住人口や経済規模から考えると十分な広さといえるでしょう。
「秋田県全域を股に掛けて」または「秋田市全域を股に掛けて」
さすがに怪しくなってきましたが、移動手段などを考えれば結構な広さ言えなくもないという言い訳は通りそうです。
「町内を股に掛けて」
無理がありすぎて、うまい言い訳も思いつきませんでした。
一般的な個人が大した気概もなく股に駆ける(意図的な誤表記です)ができるならば、それは「股に掛ける」とは表現できないということがとりあえず判明しました。