終のすみか
【漢字】終のすみか
【読み】ついのすみか
【意味】最期を迎える時に住むところ。
【例文1】高齢の母の終の棲家を自宅にするか施設にするか考える。
【例文2】終のすみかは長男夫妻と孫たちに囲まれて過ごすと決めている。
【例文3】独り身で終のすみかが不安だ。
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必ず迎える老年期。「終のすみか」はどこですか?
「終のすみか」とは人生の終焉を迎える場所のことです。円地文子の「終の棲家」という小説の題でこの言葉が知られるようになりました。昔は「終のすみか」などと考えずとも、大抵の人は今住んでいる場所であったわけです。では「終のすみか」が話題になってきたのはどうしてでしょう。それは日本人のライフスタイルの変化です。江戸時代は江戸の町を支えるために男手がたくさん必要で、独身の男性が長屋などに住んでいても、長屋に住む者同士で助け合い、病気になれば看病し、亡くなればみんなで協力して葬式をあげることが当然でした。時代は移り、第二次世界大戦後の高度成長期、黄金の卵と呼ばれた地方の子どもたちが集団就職で都会へやってきて、所帯を持って団地に住み、同時に核家族化が進みました。その彼らが年老いて団地も老朽化してきた現代、核家族で育った子どもたちはやはり核家族で暮らしているか、独身のまま単身で暮らしています。少子高齢化も進み、老人性認知症や、老人世帯の増加など今まで想定してこなかった新たな局面を迎えています。子どもにいろいろな事情で頼れない、頼りたくない高齢者。それでも身体機能は衰えるので独居は無理になっていきます。そこで「終のすみか」を考える事態になるのです。身体が不自由になった時、介護の担い手はどうするのか、子どものところで同居させてもらうのか、施設に入居するのか、それとも今の自分の家で最期まで踏ん張るか。そういう選択を迫られる時代になったということです。誰しも必ず迎える老年期。あなたは「終のすみか」をどうしますか?
終のすみかはマイホームと施設、どちらが良いか
今の時代、これからの時代には自宅を終のすみかにする人はどの位いるものなのでしょうか。
少し前の時代であれば、割と同居している世帯も多かったので介護の心配や身体が少し不自由になったからといって施設に入る事も今よりは大分少なかったと思います。
ですが、今は同居している家庭はあるものの、お嫁さん世代にはあまり同居に積極的な方は少なくなり、さらにお姑さん世代も子どもたちの世話にはなりたくないと言っている方もも割合多くいます。なので、マイホームを持っていながらも年齢を重ねていくにつれ、老人ホームなどの施設を終のすみかにしようと考えている方の数は思った以上に多いようです。
私の祖母もその一人で、旦那さんである祖父が亡くなってからまだまだ元気ではありますが、自宅ではない施設を終のすみかにと考えているようです。
ご夫婦共に健在でも老老介護を避けるために早めに施設を探している方もいると話を聞いた事もあります。
最期までマイホームで過ごす場合も、どこか施設に入る場合にしろメリットもデメリットもあります。
マイホームの場合は一番リラックス出来、安心して過ごす事が出来ますが老後にはある程度は家に手すりなどを付けたりなどのリフォームが必要になります。
そして、家事は食事などの必要最低限は最後まで必要になります。
施設の場合は、どういった施設を選ぶかにもよりますが、最低限の生活は保証してもらえます。自分で自分の事をする所もありますが、一人きりではないので何かあっても対処はしやすくなります。
ですが、それには当然の事ながら費用がかかります。選ぶ施設によってピンキリですが、充分に蓄えがないと厳しくなります。
どちらにせよ、なるべく自身が安心して過ごせる終のすみかを早い内に考えて決めておきたいですね。