宋襄の仁

【漢字】宋襄の仁
【読み】そうじょうのじん
【意味】
【例文】

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「宋襄の仁」に関するしょっぱいエピソード。

「宋襄の仁」と言うことわざ。初めてこの言葉を見た時、意味以前にそもそもこれは何て読むんだ?と思ったものです。
何やら画数の多い難しい字が使われていますよね。これは「そうじょうのじん」と読むらしいです。
意味は古代中国・宋の時代の君主「襄公」のとあるエピソードからきているようで。
宋と楚が戦うことになった際、宋の軍は既に布陣を済ませていたのに対し楚の軍はまだ隊列を組む前でした。
これを勝機と見た宋の公子の目夷は襄公に「楚の軍の準備が終わっていない今のうちに出撃しましょう」と進言します。
しかし襄公は非常に律儀な人で「人の弱みに付け込むなど君主のすることではない」と首を横に振り目夷の言葉を聞き入れませんでした。
そして、楚の軍が万全の状態になるまで待った結果、宋の軍はコテンパンにやられてしまいました。
このことから「宋襄の仁」と言うことわざが生まれました。すごくざっくり言うと「人に余計な情けをかけて痛い目を見た」ってことですかね。
襄公のエピソードは何かやるせないですね。だって彼は良心的な判断を下しただけですもの。でも、戦に負けて結果的には自国の多くの人間を苦しめた。
襄公はいい人だったかもしれないけど、いい君主だったのかどうかは何とも言えないですね。彼の民はどう思ったのでしょうね。
正しいだけじゃ生きていけない。綺麗事だけじゃ世の中渡っていけないと言うことなのかもしれません。人間の世界の悲しさですね。
他者への思いやりも、時と場合とリスクを考えて。「宋襄の仁」はそんなことを我々に教えてくれる言葉なのかもしれませんね。