言わぬが花
【漢字】言わぬが花
【読み】いわぬがはな
【意味】言わない方がいいときもある。
【例文1】その話の先は言わぬが花だ。
【例文2】ガン告知は言わぬが花だ。
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言わぬが花を高確率で実感する人生
私は昔から余計な事を一言言って空気が大変な事になったり喧嘩になったり、というのを高確率でやらかしがちでした。
まあなんていうか、とても面白い事を言おう言おうと普段から考えている物だからそれでヒットする事も珍しくないです。
狙い通りの笑いが取れた時などにその気分は最高潮になりますが、そこまで行かなくともその場の雰囲気の盛り上がりの一助になれればまあ成功したという達成感はあります。
で、それが最悪のファンブルと言う形で失敗したのが冒頭に挙げたような例です。
普通の会話を歩いたり小走りとしたら、面白い事や変わったジョークというのは捻りを加えたアクロバットとかそういうものです。
それだけに失敗した時のケガも致命的なものになりやすくなる道理です。
そんなわけで、学生を卒業したあたりにはいい加減こういった性質を収めるべく「言わぬが花」を座右の銘に据えることにしたんです。
その甲斐あってか失言を原因とした大事件と言うのはその発生頻度が相当に抑えられました。
が、ゼロにはなりません。
この場で絶対に言ってはいけないと分かっている事ほど言うのを我慢するのが難しいんですよね。
まあそんなわけで、これからもより一層壁の色紙に自筆で書いた「言わぬが花」を肝に銘じていこうと思います。
言葉にするより言わぬが花
たとえば友人と何かの作品について語り合っているとしましょう。話題の映画やドラマについての感想を述べる、といったことですね。「どのようにすれば自分の考えが相手に上手く伝わるか」を重視すれば、論理的に説明するのがベストだと考えられます。ですがだからといって、ずっと論理的に説明していると、相手は退屈してしまうかもしれません。考察や論文を書いているわけでないのですから、多少は穴のある説明でも良いでしょう。感想というのは自分の感じたままを、たとえ上手く言葉にできなくても伝えるというのが良いのではないでしょうか。むしろその方が人間味があって、聞き手側としても感情移入しやすいと思われます。
何事もとは言いませんが、自分の考えていることはなるべく言葉にした方が、余計な誤解を生むことも減るかもしれません。しかしあえて言葉にしないことで風情が出ることもあります。特に日本は「感情を省くこと」を楽しむ文化が発達している国です。川柳や俳句が『世界で最も短い詩』と言われているように、言葉を省くことで作品を仕立て上げます。言わぬが花ともいうように、自分の考えを明確な言葉に残すのではなくあえて口には出さないことで、相手に面白味を感じさせるのも良いかもしれません。