累卵の危うき

【漢字】累卵の危うき
【読み】るいらんのあやうき
【意味】積み上げた卵をたとえて深刻で不安定な危険状態であること。
【例文】激戦区で商売が累卵の危うきだ。

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累卵の危うき

「累卵の危うき」とは読んで字のごとく、卵を積み上げたような不安定で危険な状態のことを言います。日常生活でも、まさに「累卵の危うき」といえるような光景がたくさん見られます。まず私たちの暮らすこの国自体が、まさにブラック企業で働く人々、違法な条件で働かされる海外から来た人々、お金も働く場所も子供を預ける場所もなく必死で子育てをする若い世代、世間から白い目で見られる障碍者や弱い立場の人々、さまざまな犠牲の上に成り立っているのです。人々は安い賃金で働き、そして食料品や生活用品、雑貨やサービスなどはどんどん安くなり、結果的には自分の首を絞めているのを知っていりながらも、安さを求めるしかないのです。この丸い卵を積み上げたような不安定な世の中で、もっとも損をしている人々は、自分が損をしていることも知らず、また知っていてもどうすることもできないのです。そのような人々は、今日明日の自分の生活で精いっぱいだからです。特に若い世代は、人口が少ないので選挙に行っても国のありかたを変えることができないと気づいています。そして、あと数年でこの世を去るような老人のために年金や保険料を払い、自分が歳をとったときや障碍者になったときに貰える保証もありません。いっそこんな不安定な卵の山は、早く崩れてしまったらいいと思うひとも多いと思われます。