浮足立つ
【漢字】浮足立つ
【読み】うきあしだつ
【意味】不安や恐怖で落ち着かない様子。
【例文1】初めて飛行機での海外旅行に浮足立つ。
【例文2】見慣れないおじさんが家の周りをウロウロしているので、浮足立つ。
【例文3】バンジージャンプを経験して浮足立つ。
浮足立つをテーマにした記事
浮足立つという経験
私はシーカヤックに40歳の時に初めて乗って病みつきになり、毎日仕事の合間にシーカヤックに乗って無人島へのツーリングを2時間ほど行うということをやっていました。
そのうちにシーカヤックレース大会に出ることを勧められて、初心者コース5キロの部に初めて参加して2位でした。それで嬉しくなって、中級者以上が出場する10キロを超えるシーカヤックレース大会に出ることを決意しました。初めてレースの会場に着くと、ブログなどで見たことがある人やシーカヤック歴何十年という人たちばかりで、シーカヤックもカーボン製だったりとなにやらすごいとこに来たなと感じました。自分がその中にいると思うとなんだかふわふわとした感じでした。
そして20キロのレースが始まりました。海は最初は波が弱く順調に進み、私は全体の真ん中くらいでした。折り返し地点が近づくと横波が少し強くなってきました。そして私はシーカヤックもろとも海の中に半回転して落ちてしまいました。もちろん沈没したときの状態から再乗艇する訓練はしていたのですが、早く乗ってレースに戻らなければという焦りから、なかなかシーカヤックに乗り込むことができません。そのうちに浅瀬にシーカヤックと共に打ち上げられて、そこでやっとシーカヤックに乗ることができました。これが初めてシーカヤックレース大会に出て「浮足立つ」という経験をさせていただきました。ちなみに順位は後ろから数えたほうが早いという結果でした。
浮足立つの本来の意味について
浮足立つとは、不安な気持ちから平常心を失ったり、気持ちがそわそわし、逃げ腰になるという状態のことを言います。
そもそもの浮足とは、足のかかとが地についておらず、つま先立ちの状態であり、状態として不安定な状況です。
このような状況のさまを落ち着かない態度や逃げ出しそうになることを浮足という言葉で表現しています。
つまり、気持ちが不安定となっており、またマイナスとならざるを得ない状況から逃げ出したくなるという意味です。
このように浮足立つという言葉自体はマイナスなイメージとして捉えられますが、一方で、最近はこの浮足であるさまを地に足がついていない状態と捉え、気持ちがプラスの時にも表現する場面が出てきており、本来の意味とは異なる表現が多くなっています。
これは、地に足がついていない状態を、気持ちが向上し、落ち着きがないさまとしてとらえ、表現する場合があります。
例えば、「初デートで浮足立つ」という表現がよく言われます。
本来の言葉の意味からは、デート自体はマイナスで、その場から逃げ出したくなると捉えることになりますが、浮足立つというさまをプラスのイメージとしてとらえ、落ち着きがなくウキウキした状態を表しているといった、間違った場面で利用されることがあります。