そつがない

【漢字】そつがない
【読み】そつがない
【意味】効率的で無駄がない。
【例文1】彼女はテキパキ動いてそつがない。
【例文2】彼女は頭の回転が速くそつがない。
【例文3】そつがない人材を求む。

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そつがない人が求められる現代

企業が人材を欲しいと望むうえで、最近言われているのが「そつがない人」です。
そつがない、というのは、なんでも器用にこなして無駄がなく安心して仕事を任せられるそんな意味なわけですが、昔も今もそつがない人の需要はかなり高いままだといえるでしょう。ただ、昔(昭和)と今の採用で少し違っているのは、集団就職と言われた世代の就職において求められているのは、熱意ややる気、職人気質の真面目さや無骨さだったのに対し、今はそういったものがある人が採用されにくくなってきているという現状です。
もちろん、やる気や熱意はどこでも必要ですが、それ以上にバランス感覚の良い人間が企業向きとされています。
例えば技術職。昔はコミュニケーション能力よりも、真面目にコツコツ自分の腕を磨ける人材も積極的に採用していましたが、最近では技術や研究といった職種であっても
ハキハキと自分の意見が言えたり、会社組織の中で円滑に人間関係を育んでいける人材が積極採用されています。
事務職のような縁の下の力持ち業務であっても、自己アピールが出来ないと採用されにくいケースも多いです。
昔は、多少バランスが悪くても何かに特化して能力や情熱がある人を時間をかけて育てていこうというゆとりがありましたが、最近は即戦力になるような何事もバランスよくこなす人間を採りたがる傾向にあるわけですね。
少し寂しい気もしますが、これも時代の流れなのでしょう。何事にも平均的な量産型大学生、と言われるような学生ばかりではなく、これはできないけれどこれをさせたら一番!といったような若い人材にも、企業には目を向けてほしいと願うばかりです。

そつがないの「そつ」って・・・

昔からよく聞く慣用句のひとつに、「そつがない」というものがあります。「そつがない」というのは、何かあるものごとに対して、失敗やほころび、しくじりなどが一切なく、手抜かりが見つからない状態を指す言葉ですね。たとえば、「あの人はどんな仕事に対してもそつがない」「難しいミッションをそつなくこなす」といったように使います。
ですが、そういえば「そつがない」の「そつ」とは、いったい何なのでしょうか?調べてみたところ、「そつ」とは、いわゆる古語にあたり、「ムダ」あるいは「ぬかり」という意味の単語で、現在では「そつがない」という言葉以外ではほぼ使われていないようです。
現代においてわたしたちが使っている感じにも、「そつ」という読みのものはいくつかありますが、この「そつ」は特に該当する漢字もないようで、どんな場合においても、すべてひらがなで表記されます。
言葉というのは時代の流れとともに意味が大きく変わることもよくありますし、その時代でしか使われていない言葉もたくさんあります。だからこそ、古文は同じ日本語であるにもかかわらず、普通の現代人がすらすらと読むことはほとんどできません。それでも残っている言葉ということは、それだけ昔から「そつがない」人が多かったのかもしれませんね。