ならぬ堪忍するが堪忍

【漢字】ならぬ堪忍するが堪忍
【読み】ならぬかんにんするがかんにん
【意味】どうしても我慢できないというのを我慢するのが本当の忍耐だ。
【例文1】あいつ手柄を横取りしやがって。でもここは、ならぬ堪忍するが堪忍だ。
【例文2】ならぬ堪忍するが堪忍で彼女は神対応だった。
【例文3】大人の対応でならぬ堪忍するが堪忍だ。

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子どものころに母親から言われた言葉「ならぬ堪忍するが堪忍」

子どものころの私はカンシャクもちで気が短く、ちょっとしたことですぐに腹を立ててしまう性格でした。
そんな私に母がよく言っていた言葉があります。それは「ならぬ堪忍するが堪忍」。
「誰でもできるようながまんをするのが堪忍ではない。もうこれ以上がまんできないと思うようなことや、耐えられないようなことをがまんするのが本当の堪忍なんだよ。堪忍することができると、楽に生きられるようになるよ」
母はそんな意味のことを言っていました。その内容よりも、子どもの私には「ならぬ堪忍するが堪忍」という語調がおもしろく感じられました。なんだか、言葉遊びのようでおもしろく感じられたのです。
その後、「天災」という落語を聞いていて覚えたのが、「堪忍の袋を胸にかけ通し、破れたら縫え、破れたら縫え」という狂歌。「天災」という落語には気が短くてすぐに怒る人物が登場するのですが、その男を戒めるためにご隠居さんがこの歌を教えるのです。
先ほど調べてみたところ、「堪忍の袋をおのが首にかけ、破れたら縫え、破れたら縫え」という言い方もあるようですね。意味は全く同じでしょう。
この狂歌もいまだに耳に残っています。
ところでいい大人になった現在はどうかといいますと、どうも性格は子どものころとあまり変わっていません。いまだに怒りっぽく短気な性格なのです。少しはましになったとは思いますが、「ならぬ堪忍するが堪忍」は実践できていないようです。