白紙に戻す

【漢字】白紙に戻す
【読み】はくしにもどす
【意味】はじめから何もなかった事にするという意味。
【例文1】契約を白紙に戻す。
【例文2】借金が発覚して婚約を白紙に戻す。
【例文3】不正がバレ入学を白紙に戻す。

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上司「この件は白紙に戻す」私(えーっ)

白紙に戻すことで何もかも元通りになる訳ではありません。
「無駄働きご苦労さん」と暗に言われているようなもので、精神的なダメージは計り知れないものがあります。
実質的にはマイナス査定と評価を下されたに等しく、時間や苦労を投入していればその分だけ給料泥棒とされるようなものです。
それで全てが終わるのならまだ耐えられますが、大差ないプロジェクトを他の人があっさり通してしまうことが時として発生します。
実際に目の前で起こったことが理解できず、ありのままを再確認してもさらに混乱するばかりです。
白紙に戻した紙に、そっくりそのままコピーして提出するとか有り得ないでしょう。
異なる点は提出者の氏名だけにしかみえない、究極のカンニングともいえる方法には開いた口もふさがりません。
足りなかったのはアピール方法や説得力かと問われれば、人脈や人間関係などの問題あたりが浮かんできます。
指導力がないから責任者として不適格といわれれば引き下がるより他ありませんが、発案や計画を白紙に戻すならお蔵入りが普通でしょう。
白紙に戻されるくらいなら、次からは細部までつめずに提出してやろうかとも考えましたが、しっかりチェックされるのでそれも出来ません。
人間の気持ちが白紙に戻せるはずもなく、不満が心に積み重なっていきます。

白紙に戻すは本当に戻してくれるのか

「白紙に戻す」という言葉に良い思い出がありません。何か失敗をしてしまった時に、日頃の行いが良かった場合と、その失敗を取り返すために一生懸命努力したことが認められて「頑張ったから白紙に戻してあげる」と言われます。
私が思うのは「白紙に戻す」のは本当に白紙に戻してくれるのか、という点です。大きな失敗をしてしまうとどこかで傷が残りますし、失敗をした本人と失敗のせいで困っている方たちが全員「白紙に戻す」と思わないと、元の状態には戻れないと思うのです。
よく教師や上司などの目上の立場の方が、教え子や社員に対して発言する言葉なので、もちろん良い意味で使われることが圧倒的に多いのですが、あまり良いイメージがどうしても持てませんね。高圧的な方がよく使うイメージもあります。
人間関係でも「付き合いを白紙に戻したい」と使用されます。しかし考えれば考えるほど、付き合う前の状態には完全に戻れませんし、直接付き合いを終わらせたいと伝えたほうが、分りやすいと思います。
私の経験上、白紙に戻すと言われたことがたくさんありますが、実際に白紙に戻してくれた方は一人もいません。使い勝手が良い言葉なので、白紙に戻すつもりが無くてもついつい言ってしまう言葉ではないでしょうか。